経営ドクターの現場カルテ

経営者保証を外す3つのルートとは?日本政策金融公庫・保証協会・プロパー融資

2026年10月16日 13:02

経営者保証を外す方法は一つではない。自社に合ったルートを選ぶことが重要です。


経営者保証を外したいと考えたとき、まず知っておきたいのが、

利用する融資制度や金融機関によって、保証を外すための仕組みや条件が異なるということです。


日本政策金融公庫の融資、信用保証協会の保証付き融資、そして金融機関が独自に融資を行うプロパー融資。

それぞれに特徴があり、経営者保証の取り扱いも一律ではありません。


そのため、単に「保証なしで借りたい」と考えるのではなく、自社の財務状況や取引金融機関、

今後の資金調達計画を踏まえて、適切な方法を検討することが大切です。


今回は、経営者保証の解除を目指す際に知っておきたい3つのルートと、

それぞれを検討するうえでのポイントを整理します。


1.日本政策金融公庫の融資制度を確認する

日本政策金融公庫は、中小企業や小規模事業者などを対象に融資を行う政策金融機関です。

利用できる融資制度や保証の取り扱いは、事業者の属性、資金使途、融資制度などによって異なります。

そのため、まずは自社が利用できる制度を確認し、経営者保証が必要となるのか、

不要となる可能性があるのかを相談してみることが考えられます。


重要なのは、「公庫なら保証が不要」と決めつけず、利用を検討している制度ごとに条件を確認することです。


2.信用保証協会付き融資の制度を確認する

信用保証協会付き融資は、信用保証協会が保証を行うことで、

中小企業が金融機関から融資を受けやすくする仕組みです。


経営者保証についても、一定の要件を満たす事業者を対象とした制度や、

保証料などの条件が異なる選択肢が設けられる場合があります。


ただし、利用できる制度や要件は、制度の改定や個別の状況によって変わります。

金融機関や信用保証協会に確認し、自社が対象となるかを見極めることが必要です。


信用保証協会付き融資を検討する際は、融資の可否だけでなく、経営者保証の取り扱いも併せて確認しましょう。


3.金融機関独自のプロパー融資を検討する

プロパー融資とは、信用保証協会の保証を付けず、金融機関が自らの判断とリスクで実行する融資です。

金融機関にとっては貸倒れのリスクを直接負うことになるため、企業の財務内容や収益力、

返済能力、取引実績などが重要になります。

会社の収益力や財務基盤が整い、金融機関との信頼関係が築かれていれば、

プロパー融資や経営者保証の取り扱いについて相談する余地が生まれます。


ただし、プロパー融資だからといって、必ず経営者保証が不要になるわけではありません。

保証の有無だけを目的にするのではなく、会社の成長に合わせて金融機関との取引関係を

築いていくことが大切です。


4.どのルートを選ぶべきか

3つのルートのうち、どれが適しているかは、企業の状況によって異なります。

例えば、創業間もない企業と、長年にわたって安定した利益を出している企業では、

検討できる選択肢や金融機関の評価が異なることがあります。


まずは、次の点を整理してみましょう。


  • 現在の借入先と借入条件

  • 会社の収益力や自己資本の状況

  • 会社と経営者個人のお金の分離状況

  • 今後の資金需要と返済計画

  • 金融機関との取引実績や情報共有の状況


保証解除の可能性を探ると同時に、会社の財務基盤を強くする取り組みを進めることが重要です。


保証解除に向けて、会社側で整えておきたい条件については、こちらの記事も参考にしてください。

→ 経営者保証を外すには?保証に頼らない会社をつくるための条件


まとめ:制度の確認と、会社の経営基盤づくりを並行して進める

経営者保証を外す方法としては、日本政策金融公庫の融資、信用保証協会付き融資、

プロパー融資などが考えられます。


ただし、制度の内容や保証の取り扱いは一律ではありません。

最新の制度要件を確認したうえで、自社に適した方法を検討しましょう。

そして、どのルートを選ぶにしても、会社自身の返済能力や財務管理を整えることが大切です。


資金調達や財務面の課題を整理したい場合は、こちらもご活用ください。


→ 資金調達・経営支援サービス 

→ 経営課題整理の壁打ち